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紫外線による色の変化

皆さんこんにちは。ハミングスタッフのカワジです。

お手持ちの衣服で、『色の変化』に気づかされることはありませんか?

その原因は、紫外線によるものかもしれません。紫外線は衣服の変色を引き起こすのです。

汚れの除去後に色の変化に気づく場合も

紫外線による衣服の変色は、直射日光を短時間浴びただけで起こる例から、繰り返し着用するうちにゆっくり進んで、その変化に気づきにくい例まで、さまざまな進行具合のものがあります。

よくわかる例として、洗濯ものを干した際に日光の当たった部分だけ変色してしまう事があります。この例は、変色部分と変色していない部分との境界がはっきりしているので、気づきやすいものです。

ところが、繰り返しの着用で紫外線をあび続け、ゆっくり変色が進む場合院はその進行に気づきにくいです。また、着用とともに汚れも蓄積するので、汚れの色の変化に隠れてしまい、目立つことが少ないのです。
そんな変色の目立たない衣服も、クリーニングによって汚れが取り除かれると、変色していることが明らかになることがあります。

紫外線が変色をもたらす理由

紫外線は衣服へ次のような影響を与えます。

①染料分子の破壊
紫外線によって染料の化学構造が変化し、本来の発色機能が果たせなくなったり、染料が繊維から脱落してしまったりするのです。
特に、ブルー系の染料が配合されたものに目立ちます。

②蛍光増白剤の劣化
蛍光増白剤とは、繊維上で白度を増進させるもので、青色発光によってより白く見えるようにしています。洗剤や洗濯石鹸の中に入っているものもあります。その蛍光増白剤が紫外線によって劣化すると、黄変が起こってしまいます。

③繊維分子の変質
毛や絹、ナイロンなどの場合、紫外線の影響で、繊維素材そのものに変色がおきます。綿や麻、ポリウレタンも黄変することがあります。

保管するときも気を付けて

太陽光線の紫外線が強いのは4月から9月頃までです。
その6ヶ月に一年のおよろ70~80%をあびると言われています。

屋外だけでなく、屋内でも紫外線の影響は受けますので、衣服を収納・保管する場合は、外光の影響を強く受ける窓際は避けましょう。光の当たらない場所を選んで、通気性のあるカバーをかけるなどして保管方法を工夫しましょう。

また、蛍光灯照明からも紫外線は出ているので、長期保管する場合は照明の当たらないクローゼットなどがいいでしょう。

紫外線とは?

最後に、ご存じかもしれませんが、紫外線についておさらいしてみましょう。

紫外線(UV)は、波長によってUV‐A、UV‐B、UV‐Cの三つに分けられます。
このうちUV‐Cは大気層で吸収され、地表には到達しません。
防御対策が必要なのはUV‐AとUV‐Bです。

UV‐Aとは・・・UV-Aは、320~400ナノメートルの波長を持つ、波長の長い紫外線です。肌の深いところまで届くため、影響は肌の浅いところだけでなく、深いところまで影響が出ます。
長時間当たり続けると、皮膚の老化が早まり、しわやたるみの原因になります。

UV-Bとは・・・280~320ナノメートルの中程度の波長を持つ紫外線です。
皮膚の深いところまでは届かず、表面で吸収されます。日焼けを引き起こし、皮膚がんの原因にもなります。

日光に当たることは健康に良いとされていますが、日の当たり過ぎは体にも衣服にも影響がありそうです。お日様とも上手につきあっていきましょう(*^▽^*)