セーターが縮む原因は素材によって違います。
特にレーヨンとウールは縮みやすいので注意が必要です。
レーヨンが縮んでしまうのは、水に濡れることで繊維が横方向に膨張し、逆に縦が短くなってしまうから。
ウールは、表面を覆うスケールといううろこ状の繊維が水に濡れて開き、洗濯で力が加わると繊維同士からまって縮み、固くなってしまいます。
どちらも、水に濡れることが原因です。

セーターの縮みを抑えるため、水に濡れる時間を短くすることに気を付けて洗ってみましょう。

まず、洗剤はおしゃれ着用の中性洗剤を使います。平滑剤とシリコンの成分が、繊維同士が絡まったり、縮んだりすることを防いでくれます。
製品によっては洗濯機で洗えるものもありますが、繊維同士の摩擦を減らしたり、短時間で洗うために手洗いをおすすめします。

～手洗いの仕方～
①桶に人肌くらいのお湯を張り、おしゃれ着用の洗剤を分量通り入れる。
(30度以上のお湯は縮む可能性あり）
②首まわりや袖口だけを洗濯液につけ、指でやさしく汚れを押し出すように洗う。
(全体が水に濡れる時間を短縮するため）
③セーターを桶の大きさに畳み、洗浄液に入れたあと、10回程押し洗いする。
(繊維の摩擦を抑えるためにキレイに畳んでやさしく押し洗い）
④水を変えて押し洗いを10回することを2度繰り返し、十分にすすげたら3度目の水に柔軟剤を入れて馴染ませ、すぐに水を切る。
(繊維の絡まりを防ぐ効果があります）
⑤最後は、ネットに入れて洗濯機で20秒ほど脱水する。脱水は2度に分けて行い、途中で一度セーターをほぐすのがポイント｡

セーターが伸びる原因は「水の重さ」にあります。洗濯後、水を含んで重くなった繊維がニットの編み目を引っ張りながら下がるので、繊維が伸びてしまうのです。

セーターが伸びないようにするためには、干し方を工夫しなければいけません。
ハンガーにつるしてしまうと、繊維が伸びてしまうので、脱水後は日陰の風通しのいいところで平干しするようにしましょう。

では、セーターはどれくらいの頻度で洗うといいのでしょうか。
汗をかかない時期に着るセーターは、着るたびに洗う必要はありません。
一か月～1シーズンに一度くらいでいいでしょう。

セーターにつく汚れは、風や空気によって付着するチリやほこりが大部分です。脱衣後はハンガーにかけて湿気を取り、外側についた汚れは、はたいたりブラシをかけたりして繊維に入り込む前に落としましょう。

焼き肉やたばこの煙等、においが気になる場合は、水200mlに小さじ1の重曹を溶かしたものを全体にスプレーすれば消臭できます。ただし表面が濡れた状態で触ってしまうと毛玉の原因となるので、自然に乾燥させることが大切です。

セーターのお手入れや洗濯方法は少し難しいですが、トラブルの原因やメカニズムをマスターして、長く楽しめるといいですね。
もちろん、大切なセーターはクリーニング店のプロに任せるのをおすすめします。

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